ツイッターでときどき見かける「承前」とは?

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ツイッターでときどき文頭に(承前)という言葉を添えたつぶやきをみかけます。

とくに新しい言葉ではなく、2010年ごろにはすでにツイッター上でよく使われていたようです(私自身はあまりツイッターを利用していないので気が付きませんでしたが)。

また、(上のように)新聞社が利用していることからもわかるとおり、単なる流行語ではなく、日本語としてもちゃんとした言葉であるといえます。

意味は以下のとおり。

しょう ぜん【承前】
前の文を受けつぐこと。前の文のつづき。書き出すときに用いる語。

(『大辞林』三省堂)

140字という制限があるツイッターでは1回のつぶやきで言いたいことを全て書ききれないこともあります。そのようなときにつぶやきを2回に分けて書いたりするのですが、その2回目のつぶやきの書き出しに(承前)と付けることで、読者に「このツイートには前文がありますよ」と伝えることができるわけです。

別に(承前)ではなく(続き)と書けば意味は伝わるのですが、(承前)と書いた方がなんか格調高く見えるのかもしれません。

ただし、文章には硬い・柔らかいという概念があって、(承前)はどちらかというと硬い言葉になります。

上の例のように、新聞記事のような硬い文章にはよく馴染むかもしれませんが、一般の人が日常的に使う「今日こんなことがあったよー」といった柔らかい会話の場合には(続き)ぐらいが適しているでしょう。

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