ロンギヌスの槍を月に刺すプロジェクトが「不成立」で終わりそう

コラム

今回もまたクラウドファンディングの話題。

数カ月前より「READYFOR?」で展開されてきた「ロンギヌスの槍を月に刺すプロジェクト」が4月5日の23時ごろに募集期間締め切りとなります。

この原稿を書いている時点での支援金額は目標の1億円に対し、4260万円あまり。残り1日をきってまだ5000万円以上も足りないとなると、さすがに「不成立」かな、と思われます。ちょっと前に800〜1000万円のオリジナル日本刀がリターンのメニューに加わったのですが、あまり効果はなかったようです。

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月はだれのもの?

あらためてこのプロジェクトの概要を確認します。

このプロジェクトでは、長さ240mm、重さ30gのチタン合金製(予定)で製作されたロンギヌスの槍をロケットおよびランダー(月着陸船)で月面まで運び、実際に月面に刺すことを目的としています。ロケット打ち上げは2015年末から2016年末を予定(条件により変動)。企画・実行は、エヴァンゲリオン20周年を記念し、有志企業、メンバーなどにより構成された「『ロンギヌスの槍を月に刺すプロジェクト』実行委員会」によって行われます。月への打ち上げや月面への槍の放出に関しては、日本の民間団体「HAKUTO(ハクト)」の全面協力により実行されます。

(「READYFOR?」サイトより引用)

これを1億円の税金を使ってやると言われれば反対する人もいるかもしれませんが、まあ、お金を出す人が納得して出すのであるなら「別にいいんじゃない?」とも思います。

ですが、話はそんなに単純ではないようで、同サイトに寄せられたフェイスブックの投稿欄では賛成派と反対派による舌戦が長いあいだ繰り広げられてきました。

反対派の意見はだいたい次のようなもの。

「みんなの月をゴミで汚す権利なんて誰にもない」
「イスラム教が大事にしている月をキリスト教由来の槍が刺すなんてナンセンスだ」

なるほど、そう言われるとちょっとマズイ気もしますね。

こういった反対派の意見が今回のプロジェクトにブレーキをかけたのかどうかわかりませんが、結果的には目標の50%にも満たずに終了しそうな状況です。それでも4000万円以上集まってる時点で日本のクラウドファンディングにおける最高額だそうですけど。

なにより、1000万円の支援メニューが1件売れていることに驚きです。

¥10,000,000 の支援でもらえるリターン
完売!
5,000円の引換券に加えて、
・刀匠によるロンギヌスの槍(「ヱヴァンゲリヲンと日本刀展」特別協力)
現代最高峰の刀匠・三上貞直氏の手によるその至高の一品を、本プロジェクト用に新たに全長3.3mの同等品を一点だけ制作。

目標90万円のプロジェクトで苦労している私たちとは文字通り桁が違いますね。

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