前回、無料のウェブサービス「でんでんコンバーター」を使ってテキスト原稿をEPUB3形式のファイルに変換し、それを楽天の「koboライティングライフ」で出版しよう、という計画を立てました。
それに先立ち、まず著者から預かった原稿をさっと校正していきます。
校正の方針は原則として著者の意向を優先
今回の企画は著者に無理をいって原稿を提供していただいているもので、原則としてその内容自体に私が口をはさむつもりはありません。ただ、明らかな誤字や誤用、表記のゆれ(不統一)などはチェックしていこうと思います。
また、難しい漢字を仮名に直す(ひらく)か、そのままにするかという問題については、著者から「読みやすさを優先して、どんどんひらいてもらって構いません」という承諾を得ました。
とはいいつつも、文芸作品は雰囲気も大事ですからなるべく原文を生かして、必要な場合はルビなどで対応することとします。
(例)
おろしたての剃刀の刃をじっと見つめる。
「剃刀」という用語が少し難しいですが、「刀」という字面がもつイメージを生かしたいという著者の意向もあったので、ここはルビで「かみそり」と入れることにしました。ていうかナプキンが無い。パンツもない。
「無い/ない」という表記のゆれがありましたので、今回の本に関しては「ない」で統一することにしました。google先生に聞けば大抵のことがわかる。
今回は縦書きで、ほかの場所では数字に漢数字を使っていることも考慮し、英単語や外来語はカタカナに直します。→「グーグル先生」
「でんでんコンバーター」用のマークダウン(タグ)を追加
今回発行する電子書籍には5本の短編小説を掲載する予定ですが、試しにそのうちの1本を「でんでんコンバーター」用に加工していこうと思います。
段落を <p> </p> で囲む
訂正:「でんでんコンバーター」では(空白行を含む)改行ごとに「<p> タグ」が自動挿入されるので、原稿に「<p>」や「</p>」を書き込む必要はありませんでした。
これは普通の html と同じですね。著者が指定した段落の最初に「<p>」、最後に「</p>」を入れて「ここからここまでがひとつの段落だよ」と文章構造を定義します。
空行を挿入する
段落と段落の間を1行空けたいときなどには、「<p> <br /> </p>」という空の改行コードを入れます。
見出しを指定する
見出しの指定については「EPUB作成「でんでんコンバーター」を使ってみた」の記事でも紹介していますが、今回は各短編のタイトルを「## タイトル ##」で指定することとします。これで各タイトルが「<h2>」タグで囲まれたのと同じことになります。
https://suzumi-ya.com/epub/post-160/
ルビを指定する
「でんでんコンバーター」によるルビの指定は、半角中括弧「{}」の中に対象となる文字列(親文字)とルビを半角のバーティカルバー「|」で分けて入力します。「{剃刀|かみそり}」
わかりやすいですね。漢字一文字ごとにルビを振り分けたい場合(モノルビ)は、バーティカルバーで親文字の数だけ区切りを増やします。「{玉石混交|ぎょく|せき|こん|こう}」
次回は「でんでんコンバーター」でEPUBを作成
原稿の構造がそれほど複雑ではないので、マークダウンで指定する内容はだいたいこれくらいです。今回行った作業と同じことを他の短編にも施して、次回はいよいよ「でんでんコンバーター」による変換を行いたいと思います。