「paperwhite」の無料辞書を単体の辞書として使う

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「Kindle」搭載の辞書を単体の辞書として使う方法」という記事で、デスクトップ版の Kindle アプリに搭載されている辞書を、単体の辞書アプリのように使う方法について書きました。

試してみたのは「Kindle for Mac」でしたが、『デジタル大辞泉』の日本語検索がうまく機能しないという、ちょっと残念な結果となりました。

「Kindle」搭載の辞書を単体の辞書として使う方法
前回、Mac で Kindle の本が読めるアプリ「Kindle for Mac」の紹介をしました。 そこで、基本的な使い方は以前「Kindle が Windows で読める「Kindle for PC」のけっこう詳しい使い方」という記事で...

そこで今回は同じ Kindle シリーズの「paperwhite」の辞書機能について紹介したいと思います。

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「paperwhite」で使える辞書は16種類

上の記事でも書きましたが、「Kindle for Mac」で使用できる辞書は以下の13種類でした。

New Oxford American Dictionary』(アメリカ英語)

Oxford Dictionary of English』(イギリス英語)

Duden Deutsches Universalwörterbuch』(ドイツ語)

Dicionário Priberam da Língua Portuguesa』(ポルトガル語)

Dictionnaire français de définitions』(フランス語)

el Diccionario de la lengua española』(スペイン語)

Vocabolario della Lingua Italiana』(イタリア語)

プログレッシブ英和中辞典(4版)』(英語 – 日本語)

デジタル大辞泉』(日本語)

现代英汉词典』(英語 – 中国語)

现代汉语词典』(中国語)

A Modern Chinese-English Dictionary』(中国語 – 英語)

Progressive Japanese-English Dictionary』(日本語 – 英語)

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「paperwhite」ではこれらに以下の 3種類を加えた計16種類の辞書が無料で使用できるようです。

新华词典』(中国語)

Dicionário Priberam de Inglês Português』(ポルトガル語 – 英語)

Priberam’s Portuguese-English Dictionary』(ポルトガル語 – 英語)

なぜかポルトガル語関連が多く、他の辞書との違いがちょっとよくわかりませんが、まあ多いに越したことはありません。

「paperwhite」の辞書の使い方

「paperwhite」の辞書は他の電子書籍と同じように本棚に並べられていて、電子書籍と同じような感覚で閲覧することができます(下の画像参照。左が普通の電子書籍の本棚で右が辞書の本棚)。

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試しに『デジタル大辞泉』をタップ(クリック)して開いてみると、表紙 → クレジット → 凡例 → 本文といったように本の頭から順番にページをめくって読むことができます。

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また、上の虫眼鏡アイコンをタップすれば語句の検索もできます。「Kindle for Mac」のときのように語句が1文字ずつバラバラになることもなく、ちゃんと検索されました。

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類似の辞書アプリと比べてみる

では、これら「paperwhite」搭載の辞書が他の単体アプリと比べてどうなのか、簡単に見てみたいと思います。対抗馬として今回は、私がたまたま所有している「iPhone」の辞書アプリたちを用います。

ただし、収録語数や説明の詳しさといった辞書のブランドを比較するのが趣旨ではないので、単純にハード的な見やすさの違いなどを確認していただきたいと思います。

iPhone版『大辞林』vs paperwhite版『デジタル大辞泉』

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まずは国語辞典部門。左が「iPhone」の『大辞林』です。普通に買えば 2,600円もしますが、「paperwhite」に無料で付いてくる『デジタル大辞泉』も負けてません。ただ、『大辞林』のすべるようなスムーズな動きは、E Ink の電子ペーパーには真似できないものです。

あと、日本語辞書は縦書きの方がしっくりくると感じるのは歳のせいでしょうか。

iPhone版『ウィズダム英和・和英辞典』vs paperwhite版『プログレッシブ英和中辞典(4版)』

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次は英和辞典。左が 2,900円の『ウィズダム英和・和英辞典』です。さすがに「iPhone」はカラー表示なので見やすいですね。ただ、紙の辞書だってモノクロが普通だと思えば「paperwhite」がそれほど劣っているというわけでもありません。

また、どちらの辞書もページに表示された別の単語の意味をさらに調べることが可能です。ただし、表示のされ方には違いがあります。「iPhone」の場合は、気になる単語を指で長押しするとその単語のページに飛ぶことができます。いっぽう、「paperwhite」では別の単語のページに飛ぶわけではなく、そのページ内に別のウィンドウが開きます。

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これはこれでいいのですが、電子ペーパーの反応の悪さもあってあまり使い勝手がよくありません。

iPhone版『Oxford Advanced Learner’s Dictionary』vs paperwhite版『New Oxford American Dictionary』

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あいにく「iPhone」の英英辞典が学習者向けの『Learner’s Dictionary』しかなかったのでちょっと比較になりづらいですが、同じ Oxford ブランドということで。ちなみに「iPhone」のアプリは 3,000円です。

パッと見て気になったのが、「paperwhite」版の発音記号。ちょっと読みづらく感じます。

また、他の辞書にも言えることですが、「iPhone」アプリの場合はひとつの単語でページが区切られているのに対して、「paperwhite」版は同じページに次の単語が同時に表示されてしまうので、全体的にゴチャゴチャした感じになっていますね。

あと、これは英和辞典でもそうなのですが、「paperwhite」版には「iPhone」アプリにある単語読み上げ機能がありません。これは、英語の勉強が好きな人には残念な点かもしれません。

 ・ ・ ・

とはいいつつも、無料のオマケだと考えれば「paperwhite」に付いてくる辞書もなかなかだと思います(電子ペーパー特有の反応の遅さはありますが)。

特に 16種類という圧倒的なバリエーションは魅力です。英、仏、独、西、伊、中、葡、日、と8カ国語ペラペラな方に、強くオススメしたい機能です。

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