前回、Mac で Kindle の本が読めるアプリ「Kindle for Mac」の紹介をしました。
そこで、基本的な使い方は以前「Kindle が Windows で読める「Kindle for PC」のけっこう詳しい使い方」という記事で紹介した「Kindle for PC」と同じですよ、と書きましたが、そのときには触れなかった Kindle アプリ搭載の辞書について、今回は解説していこうと思います。
辞書機能を試してみる
まず、前回手に入れた「Kindle for Mac」で辞書機能を試してみようと思います。
使い方は簡単で、調べたい語句をドラッグして選択するとすぐにウィンドウが開きます。
日本語の国語辞典は小学館の『デジタル大辞泉』が表示されます。
これが英文だと同じ小学館の『プログレッシブ英和中辞典』となります。
また、このとき表示されたウィンドウの右上にある歯車のマークをクリックすると、そのほかに利用できる辞書の一覧が表示されます。
試しにいちばん上の『New Oxford American Dictionary』を選択すると、辞書データのダウンロードが始まり、それが終了すれば英英辞典として使えるようになります。
念のため、選択できる辞書が何語の辞書なのか書いておきます。
『New Oxford American Dictionary』(アメリカ英語)
『Oxford Dictionary of English』(イギリス英語)
『Duden Deutsches Universalwörterbuch』(ドイツ語)
『Dicionário Priberam da Língua Portuguesa』(ポルトガル語)
『Dictionnaire français de définitions』(フランス語)
『el Diccionario de la lengua española』(スペイン語)
『Vocabolario della Lingua Italiana』(イタリア語)
『プログレッシブ英和中辞典(4版)』(英語 – 日本語)
『デジタル大辞泉』(日本語)
『现代英汉词典』(英語 – 中国語)
『现代汉语词典』(中国語)
『A Modern Chinese-English Dictionary』(中国語 – 英語)
『Progressive Japanese-English Dictionary』(日本語 – 英語)
これらがすべて無料で使えると思うと、ちょっと得した気分になりますね。
例えば、『Oxford Dictionary of English』は Kindle 版を買おうと思ったら、5,770円もするんですよ(っていうか、Kindle アプリに入っている辞書を Kindle で購入する意味があるのでしょうか?)。
そこで思ったのですが、もし、これらが単体の辞書として使えるのなら、高いお金を出して辞書を購入する必要がなくなるのでは?
Kindle アプリを辞書として使ってみる
Kindle アプリでは、辞書で表示されたウィンドウの右下にある[全文表示]という部分をクリックすると、該当する辞書のページが大きく表示されます。
ここをクリックすると…
実は、この全文表示された画面はマウスのホイールやキーボードの矢印キーでスクロールすることができ、頑張れば「A」〜「Z」まで全ページを閲覧することができます。
また、左サイドバーの虫眼鏡のマークをクリックすると文字検索するためのボックスが現れ、調べたい単語を検索できそうです。試しに「ebook」と入力してみたら…
検索できました!
これで『プログレッシブ英和中辞典(4版)』はあなたのものです!
「いや、そういうサービスはウェブ上でもあるから」なんて言わないでください。こちらはネット環境がなくても調べられる優れものなんですから。
では、引き続き『デジタル大辞泉』でも試してみます。
こちらも[全文表示]で全ページ閲覧できる状態になりました。
では、検索機能を使って試しに「電子書籍」という言葉を調べてみます。
あ、あれぇ?
なぜか「電」と「子」と「書」と「籍」が分割されて検索されちゃいました。
もしかしたら「電子書籍」という単語が登録されていないのかと思ったのですが、探したらありました。
ほかの単語でも試してみたのですが、やはり同じように一文字ずつ分解されて検索されてしまいます。
対策としては、頭文字だけで検索して近くの語を表示させ、そこからページをスクロールさせて目当ての語句を見つけることはできます。が、これでは実用的とはいえません。
ん〜残念!
まとめ
英語と日本語以外の辞書は試していないのですが、英語関連の辞書は「和英」(『プログレッシブ英和中辞典(4版)』)も「英英」(『New Oxford American Dictionary』)も辞書アプリと同じような感覚で使用することができました。
辞書の説明に出てきた語句をさらに辞書で調べることもできます。
ですが、日本語の辞書(『デジタル大辞泉』)は検索機能が十分に使えないので実用には適さないという結果でした。
まあ、そんなにうまい話はないか。といったところでしょうか。