「アニメ不毛の地といわれる静岡から数少ないアニメ枠が消滅」という記事の中で、「プラモデルメーカーの工場が市内にあることと、プラモデルの文化が市民に浸透していることは別」と書きましたが、静岡市にプラモデルっぽい文化がまったくないかといえばそういうわけでもありません。
たとえば静岡市の駿河区には「タミヤサーキット」というラジコンカー専用の競技コースがあります。いつでも無料で利用できる本格的なコースで、これなどはまさに「ホビーの街」ならではの施設だと思います。
けっこう昔から存在するサーキットで、私も小学生のころここで「RCカーグランプリ」に出場したことがあります。
結果は下から二番目の「ブービー」。一緒に出場した友達よりも成績が悪かったのに、「ブービー賞」ということでいろいろと賞品をもらって帰った記憶があります。
ブービーとは「まぬけ」「最下位」という意味
さて、この「ブービー」という言葉、英語では「booby」と書きますが意味は以下のとおりです。
boo・by
1 [やや古・くだけて・けなして]ばか、のろま、まぬけ;子供じみた人.
2 [鳥]カツオドリ(カツオドリ属の海鳥の総称).
〜 prize
最下位賞(『ウィズダム英和辞典』三省堂)
「ブービートラップ」というのは「まぬけだまし」という意味で、上の 1 の意味からきた言葉ですね。同様に「ブービー賞」というのも「最ものろまの賞」ということで本来は最下位に与えられた賞のようです。
ところが、ゴルフのコンペなどで最下位の人に「ブービー賞」として賞品を与えていたところ、賞品狙いでわざと最下位になる人が出てきてしまいました。そこで最下位ではなく、それよりもひとつ上の「ビリ2番」にブービー賞を与えるようになったといいます。
それに伴い、本当のビリの人はブービーをお膳立てした人という意味で「ブービーメーカー」と呼ばれるようになりました。
ちなみに「ビリ」の語源については以下のような記述があります。
ビリの語源は未詳であるが、「尻(しり)」が転訛して「ひり」となり、「びり」になったとする説が有力とされる。(『語源由来辞典』)
さて、このような「ブービー = ビリ2番」というのは日本独自の使われ方のようで、「ブービーメーカー」というのも和製英語だそうです。何とも恥ずかしいというか、賢しいというか・・・