被写体に近づくか、ズームアップするか

写真は被写体をなるべく大きく撮る」の記事で、「被写体に近づいたり、ズームアップしたりすることで、写したいものを大きく撮ることができます」と書きました。では、この「近づく」方法で撮った写真と「ズームアップする」方法で撮った写真は同じものになるのでしょうか。

小説などの文芸書を書く場合はあまり必要ないかもしれませんが、写真をはじめとしたイメージ(画像)も読者...

例えば下の写真のように、とりあえず何も考えず撮影してみたら思っていたよりも被写体が小さかった場合(中心に小さく見える像が被写体です)。

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この写真は焦点距離17mm(35mm換算/以下同)のレンズで撮影しています。

焦点距離とは、レンズに書かれている28mmとか135mmといった数値のことで、この数値が大きいほど望遠の度合いが強くなります(つまり、被写体が大きくなります)。また、この焦点距離を自由に変えることができるレンズをズームレンズといい、焦点距離を大きくすることをズームアップといいます。

被写体を大きく撮る方法はふたつ

そこで、上の写真の撮影場所から動かずに、被写体が十分に大きく見える300mmまでズームアップしたのが下の写真です。

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これで被写体の像がずいぶんと大きくなりました。

では、もうひとつの「近づく」方法の場合はどうでしょうか。最初の写真と同じ17mmの設定で、被写体が大きく見えるまで近づいて撮影してみました。それが下の写真です。

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いかがでしょうか。300mmで撮った写真と被写体の大きさはだいたい同じになりましたが、背景の写り方がずいぶんと変わったと思います。下の写真の方が公園のより広い範囲(角度)を写していますね。ちょっと専門的な用語でこの写真の角度のことを「画角」といいます。

これまで、「ズームアップすることで被写体を大きく撮ることができる」と述べてきましたが、少し訂正します。本来、「ズームは被写体の大きさを調整する機能ではなくて、画角の広さを調整する機能」なのです。いまいちピンとこないかもしれませんが、このニュアンスの違いを理解できれば、写真での表現力の幅もグッと広がります。

まとめると、近づいてもズームアップしても被写体を大きく撮ることはできるが、同じ写真が撮れるわけではない、ということになります。

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