Q. 「美人局」という漢字の読み方・由来・語源は?

「美人局」という語を辞書で調べると「男が妻や情婦にほかの男を誘惑させ、それを種に相手の男から金品をゆすりとること(『大辞林』三省堂)」とあります。例えば、夜の歓楽街で美しいお姉さんから誘われて、ついて行くと怖いお兄さんが現れて「てめぇ、俺の女に何しようとしとんじゃ、ボケェ!」となってお金をとられてしまうような……。「びじんきょく」ではないですよ。

読み方は「つつもたせ」。その語源は?

「美人局」は「つつもたせ」と読みます。意味は上に書いたとおりですが、それがなぜ「つつもたせ」なのでしょうか? 「つつ」を「もたせ」るとはどういったことでしょうか?

これには諸説あるようですが、最も有力なのが博打の「筒持たせ」が語源という説。ここでいう「筒」とはサイコロを振る際に使う「つぼ」のことを指し、片方に都合のいい目が出るように細工した「筒」を使ってイカサマすることを「筒持たせ」といったようです。やがて、これが二束三文の安物を高く売りつける行為も指すようになり、さらに転じて、法外な金額で売春させる行為をこう呼ぶようになったといいます。

いっぽう「美人局」という漢字ですが、これは中国の古い文献『武林旧事』などにも登場する言葉です。元の時代の頃、娼婦を使って少年などを誘い、別の男が「その女は俺の妻(妾)だ」と偽って少年から金品をだまし取ることを「美人局」と呼びました。これは冒頭で紹介した現代のシチューエーションとほぼ同じですね。つまりこの中国の「美人局」という字と日本の「つつもたせ」という読み方が合体して、「美人局=つつもたせ」となったわけです。

使用例

じゃあ、何が目的で女は泊まったんだ。若い女が、タダで汚い酔っぱらいを介抱して家まで付き添ってくれるわけがないだろう。ふつう美人局ってのはヤル前に踏み込むもんだが、三泊もしたところをみると、そうとうがっちり食い込んだらしいな(『いつか、虹の向こうへ』伊岡 瞬・著/角川書店)

挙句には家まで案内してくれる少女なんて、これはちょっとコワくて近づけない。まるで美人局の典型的なやり口ではないか。いや、これらをエリスが男をまるで知らない純情な少女だから、と言うのは当らない(『エリス、ユダヤ人論』荻原雄一・著/至文堂)

書体ごとの表記

明朝体


教科書体


行書体

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