「みぞおち」なぜ漢字で鳩尾と書くのか

身体の部位に「みぞおち」と呼ばれる場所があります。左右の肋骨が合わさるところのすぐ下の骨がない部分で、ここを蹴られたり殴られたりすると「うぅっ!」と痛い、あの場所です。

医学的には心窩部(しんかぶ)、武道などでは水月(すいげつ)とも呼ばれますが、通常は「鳩尾」と書いて「みぞおち」と読みます。さて、どうしてでしょうか?

水が落ちる場所だから「みずおち」

まず「みぞおち」という読み方ですが、これは「みずおち」が変化したもので、もともとは飲んだ水が落ちる場所という意味からきているといいます。

いっぽう「鳩尾」という漢字は、この部分が鳩の尾の形に似ているからそう書かれるようになりました。

この「鳩尾」、そのまま「はとお」と読むこともありますが、身体以外で使う場合は「きゅうび」と読むケースも少なくありません。「鳩尾形(きゅうびがた)」というと三角形や台形のことを指し、すなわち、「みぞおち」の部分が三角形(鳩尾形)になっているので「みぞおち=鳩尾」というわけです。

蛇足

「鳩」の字を「きゅう」と読むのは「九」の字が入っているからと考えられますが、もともとはハトの鳴き声(=クー、キュー?)からできた漢字だそうです。(クー)と鳴くというわけですね。

ただ、「鳩(鸠)」という漢字は中国語にもありますが現在ではこの字は使われず、ハトのことは中国語で「鴿子(鸽子)」と書くそうです。

現代の中国語で「九」の発音は「クー」というよりも「チュウ」に近く、発音記号(ピンイン)では[jiǔ] と表記されます。いっぽう「鴿子(鸽子)」は発音記号で[gēzi]と書き、「クーツー」といった感じで発音されます。面白いのはこの「鴿子(鸽子)」というのもハトの鳴き声(クーツー)が由来といわれていること。

興味深いですね。

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